吉野家の牛鉄鍋膳を食べてきた

yukimi_himura2004-08-10

昼頃に美容院を予約していたのだが
遅刻ぎりぎりで起床してしまい
着の身着のまま家を飛び出して行ってきた。


飯も食うことができなかったので
口にしたのは牛乳一杯(130kcal)だけ。


車で大急ぎしたら
ぎりぎりに到着した。


平日のせいだろう
客はそれほど多くなかった。


カットしてくれる人は
前々から仲良くしている人で
ネプチューンの名倉似の兄ちゃんだ。


美容院に何気なく立ち寄って
指名もせずに適当に任せたら
出てきたのがこの兄ちゃんで、
話してみたら意気投合して
以来、実家に帰ったらこの兄ちゃんに切ってもらうことにしている。


カットされながら聞いたのだが
その兄ちゃん、
もうちょっとで独立するらしい。
今季限りで店を辞めるそうだ。


少し寂しそうな、けれども嬉しそうな
複雑な表情をしていた。


カットが終わり、洗髪、スタイリングを経て
あとで出店したらハガキを出しますよみたいな
話をして店を出た。


兄ちゃんは一人で頑張るといっていたが
果たしてどうなるものだろうか。


大阪の俺の行きつけの美容院(新しく出店した)でさえ
毎日のように外に出てビラを配ったりして
客集めを頑張っている。


兄ちゃん一人だけで
そういうのをカバーできるんだろうか。


それとも俺みたいな常連がいるのだろうか。
収入とかきちんと入るんだろうか。
素人目にも不安である。


まあ何にせよ、上手くいって欲しいものである。


それから友人に電話し
飯を食いに行くことにする。


前々から気になっていた
吉野家の牛鉄鍋膳を食うためだ。


友人は幸いにも近くでたむろっていたので
すぐに合流し吉野家へ。


ところで「牛鉄鍋膳」といえば
その名のとおり「牛」を使っているメニューである。


狂牛病問題で
牛丼に使っていたアメリカ産の牛肉が使えなくなり
吉野家は他国産の牛肉を用いることを拒み
牛メニューをストップした。


オーストラリア産牛肉を使う手もあったのだが
曰く
「費用が多くかかる」
「味が落ちる」
などといい、代替の牛丼を作らなかったのである。


その代わりに
豚丼などといった
新しい丼を出したのである。


……んが、これが泣かず飛ばずで収益は落ちる一方。


それから満を持して登場したのが
この牛鉄鍋膳である。


牛肉を使わないことによる
客離れを食い止めようと、再び牛肉を使い出したに違いない。


使用牛肉はオーストラリア産。
「牛丼を作らない」といった手前
そのまま牛丼は作れないので
すき焼き風で出したと見るのが普通だろう。


果たしてどんなものなのか。


いざ、店の中に入ると
おしんによく似た店員が接客にきた。


「牛鉄鍋膳ください」俺はいった。
小学生とかは膳の読み方がわからなそうだなどと
考えていると


「卵とじと、生卵とどちらになさいますか?」とおしんは聞いてきた。


どうやら生卵で食うのと、卵とじで食うのと
二つの食い方があるらしい。
なるほど吉野家は商売上手である。
ストレートにどちらのほうが旨いのかとおしんに聞くと
彼女は生卵の方がオススメですよといってきたので
俺はそっちを注文した。
卵とじだとちょっとしつこい味になるらしい。


「おまたせしました」


そして数分後に出てきたのが
黒い鉄の浅い鍋に入ったすきやきとご飯と生卵である。


かっこうよく名前をつけているが
普通のすきやきであった。


中の具は
ねぎ、牛肉、うどん、ふ、豆腐など。


前評判で肉が少なく、豆腐ばかりで不味いなどといったことを聞いたが
牛肉は多めで、豆腐も一つだけかわいく入っていた。


汁は濃い目。
肉は柔らかい。


ただの一人用のすき焼きである。


卵をかき混ぜ、
すき焼きの食い方よろしく
肉を入れ、口に放り込む。


ムム……これ旨いぞマジで。


380¥にしては旨い。
豚丼なんか足元にも及ばないくらいだ。
米国産の牛肉と比べても
それほど大差ない。
味は一緒だ。


汁を一杯吸ったアツアツのふを
卵に入れて冷まし
ご飯と一緒に食う。これもウマー。


最後には
残しておいたうどんと肉、ねぎなどをご飯にのっけて
その上に卵をかけて
ガツガツといった。


すき焼き丼もイケるイケる。


これはもう豚丼なんか足元にも及ばない味であった。