少年の日の思い出・徹夜編

 今日は友人と食い歩きにいくという約束の日である。時間まで起きられる自信がなかったので今日は徹夜である。相当眠い。


 子供のころ、初めて徹夜した日はとてもきつかった。あれは小学6年生頃だったか。「ライブアライブ」というスーパーファミコンのソフトをプレイしながら、夜を過ごした記憶がある。小学生といえばまだお化けがいるんじゃないかと少しだけ信じていた時代だ。ドキドキしながら朝が来るのをまっていた。次の日には日曜日で町内の子供会があり、子供会の会長だった俺は休むに休めず、嫌々参加したものだ。あの時は本当に嫌だった。小学生のくせに徹夜をして、体に良いはずがない。朝ゴハンのときになると胃がキリキリしてご飯も喉に通らなかった。代わりに負担が少ないインスタントの塩ラーメンを食べたのを覚えている。


 スタンドバイミーに憧れていて、夢は夏の夜に友達と焚き火を囲んで時を過ごすことだった。そういう夜という魔力をみんなで分かち合いたかった。たとえ科学の夜を迎える昨今だとしても、今でも夜は神秘性というような、そういう不思議な気持ちを感じることができる。平安時代、そういう途方もない昔には妖怪がいたと信じられていた。今でも俺にはその気持ちが分かる。